最近毎日のようにギックリ腰、軽いプチギックリ腰のお悩みでご相談、来院があります。
実は春もギックリ腰が多い季節なのをご存じですか?
でも、ギックリ腰って年がら年中起こりうるので、必ずしも季節だけを原因にはできません。
しかし、季節の変わり目、寒い冬、湿気が多い時期はやはり症状を訴える方が増えますし、同じ日に3人、4人から問い合わせが来ることもざらではありません。
もともと腰に問題を抱えていた方がギックリ腰を発症することもあれば、
今まで全く腰痛すら経験したことのないような人がはじめてギックリ腰を発症することもあります。
根本的にはその人の体質やおかれている環境に左右されるわけですが、季節の変わり目は要注意です。
中でも今の時期、春は意外と腰に来やすい。
理由は3つあります。
Table of Contents
活動的になる
春は長い冬眠の時期を終え、活動的になる時。
寒かったのに少し暖かくなることで、気持ちも生活も一変し、冬の時期は控えていた運動や習い事を始めたり、会えなかった遠くの友人に会いに行ったりみたりと変化があらわれる時です。
しかし思っていた以上に気持ちに体がついていかず、いつの間にか疲労が蓄積してしまいます。
イベントが多い
お仕事をされている方は年度末や仕事の引継ぎ、転勤などのイベントがつづき、否が応でも疲労がたまります。
学生の方も、卒業式に入学式と、出会いや別れと言った言葉以上に心身へのダメージはかなりのものであると自覚しておいた方がいいでしょう。
それでも春だから大丈夫と思ってついつい無理をしてしていると、このつけが『腰』にも回ってきてしまいます。
寒暖の差についていけない
日中はかなり気温も上がりますが、朝晩の冷え込みは油断できません。
春は腰痛だけでなく、気管支やのどなどの上気道症状も現れやすい時です。
ちょっとした風邪をひいたりして体調不良を引きずってしまわないよう、用心に越したことはありません。
要するに
以上から、春はよくよく考えてみると疲れやすい時期であることがわかると思います。
さらに春は東洋医学的にも『腰』や『筋肉』の症状があらわれやすい時期であると考えます。
それは「肝」が疲労しやすい季節でもあるからです。
実は、西洋医学的な肝臓は『腰』とはすぐにリンクしにくいのですが、東洋医学において「肝」は腎とともに下焦(東洋医学的な身体部位だと思ってください。下焦とは臍から下を意味します)に分類され、生殖器やホルモン、自律神経との関連も深いことから、骨盤内臓器のはたらきとともに腰の症状とも密接な関係があると考えます。
また、こちらのブログでは何度も投稿していますが、「肝」は「怒り」の感情と密接な関係にあります。
さらにこちら↓の五行色体表をご覧いただくとわかるように
「肝」の症状として特徴的なのは、筋肉の緊張やひきつり、痙攣などになります。
結果的には、腰にある椎間関節や椎間板、仙腸関節などに問題が生じるとしても、
その前からすでに「肝」を中心に身体の疲労が蓄積していることがほとんどです。
意外と、がんばっている時には症状が出ないのに、すこし時が経ってから一気に症状があらわれることがありますので、
「無理をしたなぁ」と思うことがあれば、少し時間をかけてコンディショニングしてあげるのをおススメします。
そして、春はメンタリティだけに限らず、フィジカル的にも疲労が蓄積しやすい時だということを再確認しておきましょう。
暦的には4月で春を終えるとも考えられますが、広い意味では5月まで春ですし、
日本ではこのあと長い梅雨の時期が控えています。
かと思うと夏が来て。
昔と違って四季を楽しんでばかりもいられませんが、自分のことをちゃんと知ってあげることで対処法は自ずと見えてきます。
普段から自分の心と体を観察してあげたいものですね。