みなさんもよくご存じのことわざ
【医者の不養生】
養生をすすめる立場の医者が、自分はいいかげんであったりする
そのようなことを意味するようです。
私は医師でもありませんから、
自分のことを医者なんて思ったことは一度もありませんが
意外と鍼灸師であっても患者さんからしたら‘医者の部類’と、とらえている方もいらして
「先生、医者の不養生っていうから、気をつけてくださいね」
なんて言われたことが過去に何度かあります。
当時私は、今の倍近く施術をして(月300以上とか)、24時くらいからワインとパスタを流し込み、それから梯子でビアバー、明け方は蕎麦でしめ、朝8時に起床、10時から施術、といったことを繰り返していました。
今考えたらぞっとしますし、とてもできません。
まさに不養生ならぬ、不摂生のかたまりでした。
しかし、そんなことができたのも30代半ばくらいまで。
年々、私らしい養生が確立され、今は生活の一部になっています。
さて、少し脱線してしまいましたが、今日お伝えしたかったのは医者でもほんとの医者、
すなわち医師の不養生について。
といっても、このことわざって少し皮肉というか、悪い意味でとらえがちだと思うのですが
私は2つに分かれると思うのです。
1つ目は
実際に、先の意味のような、ちょっと残念は医師のケース。
もう1つは、
どうしても養生できない環境におかれている医師のケースです。
私が普段身体をケアさせていただいている医師の方々はまさに後者の方ばかりで、
本当に厳しい環境の中で患者さんのために働いて、
自分の時間をつくることさえままならない状況です。
そんな中、
当直明けに施術を受けに来てくださったりして、なんとか健康管理をしようとされています。
「お休みの時間をなんとか増やせたりしないんですか?」と聞いても
「看護師さんは休めるけど、医師が足りないから私は休めないです」とおっしゃる。
病院によるのでしょうが
これって抜本的に医療体制を変えなければいけないのではないでしょうか?
医師が倒れたらそれこそ患者さんも困ってしまいますからね。
なんなら我々が出張で医療従事者のケアにうかがいたい!なんて思ったりもしますが
根本的な解決には至りませんよね。
どうしたものかを、今日も施術を終えてから一人悶々と考えてしまいました。
私たちが伝えているアラウンドセラピー®を、
今後、医療従事者の方々にも伝えていけるようにしたいな、きっとお役に立てると思うし、
それが結果としてよりよい医療にもつながるでしょう。