鍼灸で効果が出やすいツボが必ずしもマッサージで有効とは限らない

いきなりですが

ツボという言葉に「効果があるもの」というバイアスがかかっていると思うのは私だけでしょうか。

そもそものところ、みなさん

そんなにツボって効果ありますか?

最近では自宅でお灸のすすめがあったり

自分で貼る?鍼(針)のようなものも市販されているようですが

正直それらの効果に関しても??なところがあります。

もっと言うと、世の中に広く浸透している「ツボ=特別な効果がある」という認識

大きな誤解があるように感じています。

もちろん熟練した専門家が行うことを意味しているわけではありません。

なぜこのようなことを問題視しているのか、説明させていただきます。

ツボは心身をケアする素晴らしいツール

今回、私がブログを立ち上げた(2021年2月後半スタート)理由の1つに

「東洋医学の素晴らしさを伝えたい」ということがあります。

もちろんその中には「ツボの効果」というものも含まれています。

ですから、誤解のないようにお伝えするならば、

ツボは心身をケアする素晴らしいツールの1つであることに違いはありません。

しかし、ツボに関する情報の多くが

一般の方がセルフケアとして効果を得やすいものばかりではない、ということです。

もしかしたら、鍼灸師(日本では東洋医学の専門家です)でさえ

メディアで紹介されているツボを押したところで、

いったいどれくらいの効果を出せるのか、正直わからないのではないでしょうか。

もちろん、ツボを100%とらえられなくても「触れる」ことで

肩がラクになったり、気分がよくなることはありますから

ツボの場所を「知る」こと、「学ぶ」ことはとても有意義なことだと思います。

しかし、本当に体調を調えたいと思っている方にとってはなかなか期待できないツールになりかねないのです。

鍼灸のツボとマッサージのツボは別物?

では鍼灸とマッサージで紹介されるツボは別物でしょうか?

いえ。

そんなことはありません。ツボはツボですから、同じものになります。

では何が違うのでしょうか?

ざっくりと、3つ考えられます。

  • アプローチする手法が異なる
  • 正確に取穴することが難しい
  • 熟練した見立てと技術がない

アプローチする手法が異なる

鍼と灸でツボの効果が異なるように、マッサージでツボを刺激して得られやすい効果もまた異なります。

しかし、メディアで紹介されているツボは、鍼や灸の理論において効果があるとされている症状であることが多いため、一般の方がマッサージで同じような効果が期待できるかというと??となってしまうのです。

正確に取穴することが難しい

これは実際のところ仕方のないことでしょう。

臨床している鍼灸師と同じようにツボをとらえることはなかなか難しいですし

ツボによっては反応をみながらでないと正確にとらえられないものも多くあります。

私自身も書籍やムックでツボに触れていますが

誰でもツボを正確に取穴できるよう努力して制作してはいるものの

やはり感覚の違いというものもありますし、

あくまで現時点では書籍だけで伝わりにくいこともあるように思います。

また、動画の方がわかりやすいのは確かだと思いますが

ツボの厳密な意味での取穴(ツボをとらえる)は鍼灸師でも日ごろから臨床していなければできないこともあります。

熟練した見立てと技術がない

これは誰にでもできることではありませんから、仕方のないことでしょう。

ただ、鍼なんかではよくあるのですが、

ツボに鍼を刺しただけで、ある程度効いてしまうことはよくあることです。

一方で、ツボも配穴(はいけつ)といって

どのツボとどのツボをセットで、どのタイミングでアプローチするかによって効果に大きな差がでます。

つまり、薬の処方のようなものですから、経験値がものを言うところでもあります。

さらには、同じツボにも刺し方や置鍼の時間などによっても効果に違いが表れます。

まとめ

以上から簡単にまとめると

誰もが鍼灸師と同じようにツボをとらえ、効果を出すのはなかなか簡単ではない。

むしろ、難しいことだと言えるでしょう。

そこで、私が提案したいのが

マッサージでも効果が出やすいツボを中心としたアプローチです。

鍼灸師であり按摩マッサージ指圧師という立場から

常にツボを意識しながらマッサージ中心の施術をしてきた私の実践経験にもとづいたノウハウ

今後こちらで投稿していきたいと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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