鍼灸師は魔法使いじゃない

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鍼灸師ってちょっと誤解されてるなって感じることがあります。

私は物心ついたころから自分の遊び場が父が営む鍼灸院だったので、鍼灸に対する免疫がもともとある方だと思います。

でも多くの方にとって、人の身体に鍼(はり)を刺したりお灸をすえるなんて、ちょっと特殊な職業ですよね。

もっとも最近はアスリートが鍼を打つのはごく当たり前ですし、タレントさんが美容鍼受けてたくさん鍼が刺さったお顔をSNSにアップ!なんていうのも全く驚かない時代になりました。

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そういった意味では鍼灸に対する認識ってこの20年とかで随分変わったなぁと思います。

でも正直なところ、日本の鍼灸師に対する評価は高すぎるような気もしています。

辛口かもしれませんが、私自身のことも棚に上げずに言うならば、鍼灸師という資格を持っているからといってみんながみんな腕がいいわけではありません。

もちろん腕のいい先生はたくさん世の中にいらっしゃるので、そこは誤解しないでくださいね。

何を伝えたいのかというと、鍼灸師がすごくなくても、鍼を刺すだけでもそれなりに効果がでるのが鍼だったりします。

「えっ、そういうものでしょ?それでいいじゃない。」

その通り。それでいいのです。

東洋医学の先人の知恵のおかげで、私も今があります。

(もちろん技術も経験もある上手な先生は鍼を刺せば効く、みたいな感じはありませんよ!)

ただ患者さんの中には何でも先生の言うことを信じてしまう人もいますから、

そこは心配しています。

「鍼灸師の先生にこの運動を指導されました」←危ない!それこそ腰に負担かかるわよ!汗

「鍼の先生にあなたの肩こりは過去ワースト3に入ると言われた」←ワースト3ってなんじゃ

「あなたの腰は悪すぎるからちゃんと治療しないとヘルニアになるよ」←う~む…ノーコメント

鍼灸師の言ってることを一般の方はそもそも疑いようがないとは思いますが、どんな職業にも言えるように鍼灸師もピンからキリまでいます。

すごいベテランの先生で何でもお見通しの先生もいらっしゃると思いますが、何でもかんでも言えばいいってものではありませんし、そもそもそれを伝える必要があるのかな、と最近とくに思うこともあります。

こつこつと勉強を重ねている尊敬すべき先生、常に患者さんのことを第一に考えている先生を私は知っているだけに、鍼灸に通っている・または通っていたクライアントがおみえになって残念なお話をうかがうとやはり一(いち)鍼灸師として切ない気持ちになります。

とか言ってみたものの、残念ながらご紹介でみえた方は私が鍼灸師であることすらご存じなかったりして、これはこれで切なかったりします…一応、鍼灸師でございまする。

最近めっきり使わくなりオブジェと化した棒灸と吸玉たち

それはさておき、

今回はたまたまといいますか、連続でこんなご相談がつづいたことと、鍼灸師って東洋の神秘というか幻想を抱いている方もいると思うので(経絡とか気とか)お話させていただきました。

以前、『治療院の選び方』という投稿をさせていただいた際、結構反響もありましたので、ご自分に合った先生をお探しの方はぜひこちらの方も合わせてお読みいただければと思います。