生理痛や生理不順に悩まされている女性はとても多くいらっしゃいます。
しかし、生理痛の症状や生理の周期、経血の量や質などにおいて個人差があるため、必ずしも女性同士だから同じように辛さを共感できるわけではないようです。
とはいえ、20代の頃はなんともなかったのが、年齢とともに月経(生理)トラブルや病気の種類にも変化がみられるのも女性特有と言えるかもしれません。
今回は、東洋医学の数あるツボの中でも、特に女性特有の症状に常用されるツボの1つ、血海(けっかい)について紹介していきます。
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血海(けっかい)の場所
血海の場所は膝の内側、お皿の上にあります。
場所を見つける際、膝を曲げた状態で行うこと
正確には膝のお皿の上の部分を膝蓋骨底(しつがいこつてい)といいますが、そこの内側の端から上に向かって2寸のところです。
期待できる効果
血海は月経にまつわる症状をはじめ、アレルギーや乾燥による痒み(かゆみ)などにも効果が期待できますが、月経痛と月経不順に対して有名なツボです。
とくに、生理周期が遅れてなかなか生理が来ない時にマッサージをしていただくことで効果を感じられたという喜びの声をきいています。
子宮筋腫の症状として、不正出血や過多月経、下腹部の痛みや重苦しさ、腰痛や貧血などがありますが、血海は東洋医学における血(けつ)の調整をすると考えられているため症状をやわらげることが期待できます。ご参考までに。
マッサージのポイント
膝を曲げた状態で血海の部位を確認すると、ここには内側広筋という筋肉が触れられます。
なんらかの不調や症状があらわれていると、筋肉の硬い結節状のコリのようなものが触れられたり、少し押しただけでも痛みを感じることがあります。
このような時にあまり強く押しすぎるのは不安があると思いますから、あまり無理をし過ぎない程度に親指の腹から先端部分で押してみましょう。圧の方向は真下というよりはやや足の中央に向けて行います。
余裕があれば親指を少しだけ重ねて(あまり強く抑えると爪も指も痛くなることあり)圧を強くかけ、左右に筋肉の筋(すじ)を横にズラすように刺激します。
左側に反応があらわれている方が多く見られますが、左右をチェックするようにしてみましょう。
参考までに、鍼灸はもちろん治療としてマッサージをしていく上で
瘀血(血流が滞っている状態)に対して、血海に加えて足にある三陰交(さんいんこう)と、背中にある膈兪(かくゆ)というツボをセットでアプローチすることがあります。
尚、三陰交自体に痛みを感じる方はあまりいないように思いますが、背中の痛みを訴えるケースはよくあります。
今度もつづいて、こちらのカテゴリーではしばらく婦人科系の諸症状に効果がみられるツボを紹介していきたいと思います。